山本裕康先生が
皆さんの質問に丁寧にお答えいただきました。

2020年8月2日(日)に開催された「おうち夏祭り2020」のチェロ科グループレッスンに合わせて、あらかじめ各クラスから応募のあった質問項目に、チェロ科特別講師の山本裕康先生が、とても丁寧に、ユーモアと親しみにあふれた回答をお寄せいただきました。チェロ科の生徒さんたちにとって、とても役立つ内容ですので、ご覧ください。

 北海道・東北地区・山田慶一先生クラス

★ベートーヴェンのメヌエット
 ・トリオのスタッカートを弾く際のコツ(弓が滑らないようにする方法)を教えてください。 

トリオのスタッカートですね。あそこはとにかくすぐに弓の元の位置に戻したいという気持ちが強くなり、どうしても弓が速くなりがちになります。スタッカートは弓をとにかく一度止めてまた発音させての繰り返しになりますから、一度ゆっくりと「発音したら弓を止めて準備ができたらまた弾いて」をやってみてください。それが完全にできるようになったらゆっくりから少しずつテンポを速くして練習してください。そうすると弓が滑ることもなくなると思います。

 
・出だしの2小節から出てくるフレーズのアクセントの音がキツくなりがちです。どのようなニュアンスで弾き、どのように練習したら良いでしょうか?

この曲の冒頭のニュアンスを言葉にするのはなかなか難しいですが、「レードレードレードレー」と練習するのではなく、まずゆっくりと「レーレーレーレー」だけで練習してみてはいかがでしょうか? そして段々と曲のテンポに近づけていき、イメージする音になったら楽譜通りのリズムで弾いてみるということをやってみていただけますか? リズムがあるだけでそちらに身持ちが行ってしまい、音が疎かになることが僕もあります。まずは良い音の確認をしてからリズムをつけてみることをやっていただけると良いかなと思います。

 
★白鳥
・子どもには音の長さを気にして弾いてほしいのですが、適当な感じで「フィーリング」で弾いてしまいます。このようなことは成長によって改善するものでしょうか?

そうですね、どんなお子様も弾きたいように弾いてしまいがちになるとは思います。その「弾きたい感じ」をまったく否定するものではないとも思っていますが、一度CDと合わせて弾いてみて、そこからズレた部分が遅くなったのか、速くなってしまったのかなどを知ることだけでも良いと思います。子どもさんの個性は失って欲しくないですし、とはいえ曲も正しく理解して欲しいし、とても難しい所ですね。

 
★課題曲以外の質問
・習い始めて半年、小学 3 年生の男の子の母です。毎日練習したいと思うのですが、遊んだ り本を読んだりするほうが楽しく、なかなか楽器に向かえません。日々の練習を自分から取 り組めるようになる、良いアイデアがありましたらご教授ください。

僕もチェロを始めたのが小学校3年生のころだったように記憶しています。が、僕も正直毎日練習に励んだかと言うとそうでもなく、気が向いた時とやレッスンの前にがんばって曲を覚えるみたいな感じだったと思います。ただ、楽器で遊ぶと言うと言い過ぎかも知れませんが、「この曲、お母さん好きだから、早く聴きたいな」と言ってあげたり、いつも音楽のCDを流しているとか、音楽が常に周りにあるのは良いかも知れませんね。今や時代はCDでもないのかも知れませんが、音楽に囲まれた環境を作ってあげるのも一つの方法かも知れませんね。

 
・先生は子どもの頃、練習が好きでしたか?またどのように練習していましたか? 

子どもの頃は何かと練習をしなくてすむ言い訳をしていましたし、そんなに熱心に練習していなかった気がします。ただ、発表会や自分の先生の夏の合宿はお友だちにも会えるし、本当に楽しみで、その前はすごくがんばった記憶があります。練習の仕方は、とにかく今やってる曲を何度も何度もひたすら弾いていました。それと、たまたま自分の先生とヴァイオリンの先生が弦楽合奏をやっていたのでその練習に行くのは大好きでした。

 
・チェリスト以外になりたかった職業はありますか? 
・チェロを習い始めたきっかけを教えてください。 
・子ども時代に練習が嫌になったとき、どのように気分転換をされていましたか? 
・子ども時代にチェロを辞めたいと思ったことはありますか?(思われていた場合)辞めなかった理由を教えてください。
・(チェロに関することでも、関係ないことでも)小学生のうちにやっておけば良かった、やっておいて良かったことを教えてください。
・好きなチェリストを教えてください。 
・好きな作曲家と苦手な作曲家を教えてください。
・何をしている時が幸せだと感じるか、教えてください。
・音楽に限らず、今までに影響を受けた本や人物、またその理由を教えてください。 
・プライベートではどんな音楽を聴かれますか? 
・チェロは特にどんな性格の人に向いていると思われますか?

上の質問にまとめてお答えしていきますね。チェリスト以外でなりたかった職業はテニスプレイヤーです。中学はバスケットボール部にいて高校は硬式テニス部にいました。高校時代にテニスプレイヤーになろうと物凄く練習してました。チェロを習い始めたきっかけは、最初弟の方が早くからヴァイオリンをスズキ・メソードで習っていて、何か違う楽器をやりたいと思ってた時にスズキ・メソードでチェロもあるみたいだと知り、それでチェロを始めました。練習が嫌になった時はもちろんありますけど、練習したくない日でも毎日10分だけでも楽器に触るように先生に言われましたので、それは守っていたような気がします。気分転換はもちろん外で近所の友だちと野球をすることでした。そんな練習が好きではなかった僕ですが、なぜか辞めたいと思ったことはなかったですね。発表会や先生がやってくださった夏の合宿などで友だちに会えることが大きかったような気がします。小学生の時にやっておくことはなかなかこれと言うものはわかりませんが、音楽を好きになって欲しいなと思います。バッハも1000曲以上書いてますし、その中で絶対に好きな曲もあるでしょうし、それはバッハだけではなく、いろいろな作曲家の音楽を聴いて欲しいなと思ってます。あとは外で遊ぶ体力は養って欲しいと思います。それが結局は何をするにも大事だと思っていますので。好きなチェリストは1人に絞れませんが、学生時代に目の前で聴いて衝撃と感動だったヨーヨー・マさんはやっぱり好きですね。好きな作曲家はバッハ、ベートーヴェン、ブラームスでしょうか。苦手な作曲家はそんなにいないのですが、現代曲はちょっと苦手かなと思います。何気ない時に幸せなのかなと思うことが多いかも知れません。猫を飼っているのですが、その子たちとなんか遊んでいる時とか、友だちと会ってご飯を食べている時とか。もちろん良い音楽を聴いた時にも思いますけどね。影響を受けた人はたくさんいます。スポーツ選手だったり、チェリストだけではなく著名な音楽家だったり、あとは作家さんだったり。作家はご存知かどうかわかりませんが、佐藤優さんや浅田次郎さん、新田次郎さんは本当に読み漁りました。やっぱりその方々の言うこと、されてきたことは、自分の知らないことや経験できないことで、それを知ったことが大きいですね。プライベートでは演歌以外はなんでも聴いてきたと思います。もちろんクラシックのCDが多いですが、それ以外のジャンルはほとんど聴いたと思います。チェロに向く性格はちょっとわかりません。僕の周りにいるチェリストたちも本当に人それぞれまったく違う性格ですし、向いているかどうかはそんなにないような気がします。

 
・サン=サーンスのチェロ協奏曲第1番を練習中なのですが、右手に力が入りすぎてしまいます。力を入れすぎずに、大きく響く音を出せるようになるコツや練習法などのアドバイ スがいただけたら嬉しいです。

大きい音を出そうとすると人間ですから、どうしても力を入れたり、圧力をかけたりして大きな音を出そうとするのは自然なことです。でも楽器は力や圧力では逆に音が響かなくなりますから、気をつけたいと僕も思っています。G線の開放弦で普通に音を出してみてください。そして段々弓のスピードを速くしてみてください。その時に大事なのは、その弦の振動の幅をよくみていて欲しいのですが、その振動が大きければ大きいほど響きも大きくなります。そして音量をもう少し出したい時はそれに力を入れるのではなく、腕の重みを少しだけ乗せる感じで弓のスピードを速くしてみてください。それがフォルテだと思います。言葉で言うのはとても難しいですが、それが基本の大きな音、響きの大きな音だと思いますので、それを基本にサン=サーンスの協奏曲を練習して欲しいなと思います。

 
・ビブラートが細かい動きになってしまうのですが、大きくかける練習方法を教えてくださ い。
・きれいな音で弾くコツや練習方法を教えてください。

ビブラートは本当に難しいですし、どうやってこれを伝えたら良いのかも本当に難しいです。ただ、絶対に速くかけようと思ってはいけないと思います。ビブラートは絶対にゆっくりかけることが基本です。大きくかけようと思うとやっぱり力が入ってしまい、速いビブラートになってしまうので、親指をゆっくり揺らすように練習してみてください。
きれいな音は、まず「こういう音を出したい」と思う音を見つけることが大事だと思います。
そしてその音を目指して弾く場所だったり、弓の速さだったり、左手の押さえ方だったりを工夫して、その音に近づけることがとても大事なことだと思います。

 
・子どもが3人(2人がヴァイオリン、1人がチェロを)スズキで習っており、父親だけで日々のお稽古を見ていますが、時間が足りず、上の2人は以下のように独習が多いのが現状です。どう練習させ、どう見てあげるのが良いでしょうか?
『8 歳娘』...現在ヴァイオリンの3巻で、平日は 2〜3 巻の独習、土日に父が 1〜3 巻の復習と新曲をみる。
『8 歳息子』...現在チェロの2巻(2人の擲弾兵)で、平日は1〜2 巻の独習、土日に父が 2巻をみる。
『5 歳娘』...現在ヴァイオリンのかすみかくもか。すべて父が練習を見ている。

一家でヴァイオリンとチェロをされているんですね。さぞかし賑やかでいつも音が聴こえるご家庭なんですね。僕も子どもの時は毎日母親や父親が見ていたわけでなく、自分でレコードを聴いて(僕の時代は指導曲集についていたのが薄いレコードでした)、それに合わせたり、とにかくレコードと一緒にと1人でやっていたような気がします。たまに父親が聴いて「まだまだだなぁ」とか好きなことを言っておりましたが、今のペースでお父様が主に土日に見て差し上げられるなら、それで良いかと思います。その独習をどう練習するかは、お教室の山田先生にもご相談してみていただけたらと思います。より良いそのお子様に合った練習方法があると思いますし、山田先生がそのことは一番わかっていらっしゃると思いますので。お稽古もそうですが、とにかく音楽をどんどん好きになって行って欲しいなと思っております。

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関東地区・臼井洋治先生クラス 

★キラキラ星変奏曲
タカタカタカタカのリズムが速くなったり遅くなったりして、上手にリズムがとれない。
★メヌエット第2番
2小節目のドドドの部分、低いドの音が上手に出せない
★ベートーヴェンのメヌエット
3小節目のミ-シドが流れるように弾けない。トリオのリズムが難しい(弓が元になる)。
★白鳥
ビブラートが難しい。

まずはキラキラ星ですが、ずっと16分音符が続く時に速くなったり遅くなったりしてしまうのは、誰しもがそんなに正確に弾けるものではないと思っています。僕も正直自信はありません。でもメトロノームを使って練習することをお勧めします。メトロノームは知ってるかな? もし初めて聞く、と思ったら臼井先生に聞いてみてください。絶対に持っていると思いますので。メヌエット2番は先日オンラインでお話ししましたが、必ず低いドの音を出す前に弓を止めて準備することをゆっくり練習してみてください。それでいい音が出るようになったら、だんだん速くしていって、いつものテンポに戻していってくださいね。
ベートーヴェンのメヌエットのミーシドーのところはミとシが離れているから音程をとるのも難しいですよね。ミからシが難しいと思ったら、逆にシからミをとる練習をしてみるといいと思います。「ミからシ」と「シからミ」の両方練習するとだんだん綺麗に弾けるようになると思います。
白鳥のビブラートですが、ビブラートを教えるのはビブラートをかけることよりも難しいです。先日のオンラインでもビブラートのことも少し取り上げましたが、かけたい指を意識するより、左手の親指でゆっくり揺らす練習をしてみてください。そして絶対に早くかけようとしないでくださいね。とにかくゆっくり、それを守って親指で揺らすことをやってみてください。

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関東地区・佐藤満先生クラス 

★白鳥
白鳥のビブラートに感情を込めて響かせようとすると、弓が足りなくなってしまう。どうやったらビブラートを綺麗に響かせられますか。

白鳥で感情を込めることは大事なことだと思いますし、それはどの曲でも忘れないでほしいと思います。ただ、弓が足らなくなってしまうというのは最初に弓を使いすぎるからかな?と想像しています。
1週間でお小遣いを1000円もらったとして、土日にたくさん使いたいと思ったら月曜日から金曜日までは毎日100円ずつ使って、最後の土日の2日間で500円を一気に使おうという感じで最後に音が伸びていくイメージを練習してみてください。ビブラートは単なる音に飾りをつけることですから、たくさんかけようとするのではなく、とにかくゆっくりかけることが大事なことだと思っています。早くかけようと思うと左手に力が入りますし、左手に力が入るということは右手にも力が入ってしまうのでよくありません。とにかくゆっくりビブラートをかけることを意識してみてください。

 
★ハイドン協奏曲ハ長調
曲を演奏する際に、音階のメロディを速く上手に弾くにはどうしたらよいですか?音取りの部分練習をしていても、いざ曲を弾き始めるときれいな音が出せません。

ハイドンのC-durはいい曲ですよね。僕もとても好きな曲です。でもとても難しいです。誰しもが速く弾きたいと思うでしょうし、音程もよく弾きたいと思うでしょう。その音階が例えば「ドレミファソラシド」とあったら、ゆっくりと「ド ドレ レミ ミファ ファソ ソラ ラシ シド」のようにレガートで練習してみるといいと思います。そうすると次の音への準備が少しずつできるようになって、普通に「ドレミファソラシド」と弾く時にスムーズにいくと思います。試してみてください。

 
・練習をやる気がない時にモチベーションを上げるにはどうしたらいいですか?
・緊張しないで弾くにはどうしたらいいですか?

練習をやる気がない時、僕もあります。無理して練習してもそういう時はあまり上達しない時だったりもします。どうしてもやる気が出ない時は10分でもいいので何か自分の弾ける曲を弾いて、すぐ辞めていいと思います。でも毎日楽器を触る事は続けてほしいと思います。
緊張しないで弾く方法は僕が教えてほしいです。大人になったら緊張しなくなるんじゃないか?とか思っていましたが、全然変わりません。でもその緊張は大事なんだと思います。少しでもいい演奏をしたい、上手に弾きたいと思うから緊張するんだと思います。最近は「緊張しなくなったら引退だな」と思っています。どうしても緊張してしまったら弾く前に大きな深呼吸を5回10回としてみてください。口から大きく空気を吸って、5秒我慢してからゆっくり鼻から20秒くらいかけて吐いていくと少し落ち着きますよ。試してみてください。

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関東地区・佐藤明先生クラス 

★白鳥
4小節~5小節にかけてのファ♯シーのところ、8小節~9小節にかけてのラ♯レーのところの音程の取りかたや左手の使いかたを教えてください。

白鳥は本当に有名で美しい曲ですし、それだけにとても難しい曲です。それだけにいろんな工夫が必要な曲だと思います。
ご質問の4小節から5小節にかけて、8小節から9小節にかけての音程の取り方ですが、最初のシの音、二つ目のレの音をまず頭の中で想像してから、またファやラ♯の時に次の音を歌ってみたりしてから次の音を引いてみるといいと思います。そしてあまり早く左手を動かして移動しようとしない事が大事かなと思います。この白鳥が持っているテンポに合った速度で移動する事を試してみてください。そして左手が動く前に十分に準備をして弓がダウンになった時に移動するといいと思います。左手の方がほんの一瞬遅くその音に行き着くというイメージです。試してみてください。

 
今度この曲を動物の謝肉祭の中で演奏します(弦楽合奏とピアノ2台)。白鳥になった途端に自分は大変緊張してしまうのですが、先生も緊張されますか?また、ピアノ1台(小品として)と演奏する時と、具体的にどのような違いを意識して演奏されていますか?

ピアノ1台で白鳥を弾くときとオーケストラの中で弾くときは僕もかなり気持ちが違います。正直に言いますと、オーケストラの中で弾くときの方が緊張します。どちらも緊張はもちろんしますが、オーケストラの方が緊張します。それはオーケストラの楽器を弾く人たちがみんな聴いているからだと思います。
でも基本的にはどちらの場合でも自分が「こういう白鳥を弾きたい」「こういうテンポで弾きたい」というのは変えないで弾こうといつも思っています。ただ、オーケストラで弾く場合はピアノが置いてある位置がどこかにもよりますが、とにかくピアノをよく聴くことに集中しようと思って弾いています。ピアノ一台では出てこない音などを聴き逃すことなくとにかくそのピアノ2台の流れに自分の演奏を乗せる事が大事だと思います。
なのでピアノのお二人の方とよくテンポや自分がどう弾きたいのかをお伝えすることも大事です。とはいえ、ある程度ピアノは一定のテンポで弾いてもらって、その中で自由に弾けるように練習してみてください。

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関東地区・河地正美先生クラス 

★白鳥
9小節目の8ポジションのレの音は、フォルテで弾きたいのですが、ポジションが上がると音が弱くなってしまいます。どうやったら強い音が出るのか、何かコツはありますか?

白鳥はとても美しくて、ちょっとしたことが気になりますよね。確かにその9小節目のレの音はフォルテで弾きたいですよね。その時に絶対に力を入れないこと、そしてコマの近くで弾くことをお勧めします。そして高いポジションなので左手に力が入ってしまうと右手にも力が入ってしまうので、できるだけ左手をリラックスして、レの音は押さえてみてください。そしてコマに弓を近づけたら弓の速度を少し速くしてみてください。もちろんかすれやすいので、それを気にしながらやってみてくださいね。

 
メヌエット第2番
気持ちを入れて弾こうとするとCDと合わず遅れてしまい、かといって、楽譜通りに弾こうとすると堅く聴こえてしまいます。どうすればいいでしょう。
メヌエット2は1巻のポイントとなる部分が入っており、曲も長く、初めてのポジション移動(半音ですが)、1巻の集大成としてとても思い出の詰まった曲になっています。

CDと合わせて気持ちを入れようとすると合わずに遅れてしまうという事ですが、僕もそれをやればどこか必ずずれたり、遅れたり早くなったりします。それは正直仕方ない事だと思います。その時に、どこで遅くなったか、どこでずれてしまったかだけをチェックして、そこだけを修正すればいいんじゃないでしょうか?ずれて当たり前だと僕も思っていますし、僕もずれますので、そこまで深刻にならなくてもいいと思います。それより気持ちを入れて弾けることの方が大事だと思いますので。

 
★その他の質問
・楽器を鳴らすことがまだまだできていません。右手、左手、身体全体など、どんなことに気を付ければ楽器が鳴るようになりますか?

楽器を鳴らすこと、これは一生ついて回る課題だと思っています。まずは開放弦で弦の振動をよく見ていただきたく思います。振幅が広ければ広いほど楽器は鳴っている状態で、その振幅が最大の状態をキープすることが難しいかと思いますが、それをまず目標にしていただきたいと思います。右手に関しては常に弓にスピードがあること、左手は力で押さえようとするのではなく、電車のつり革にぶら下がるイメージでネックに腕をぶら下げるイメージで弾けると楽器が鳴る状態になっていくと思います。体は全体的に脱力している状態が望ましいですが、まったく力が抜けた状態では弾けませんので、その塩梅を、なかなかこのメールでは伝えられないのが苦しいところです。

 
・人前で演奏するのは嫌いではありませんが、あがり症です。暗譜で臨む発表会は特にこわいです。どうしたらあがる気持ちを抑えられますか?

人前で暗譜でというのは何年やっていても怖いものです。もちろん僕も恐怖です。怖くない方法がもしあるなら僕が知りたいです。とはいえ、自分に期待しているから怖いんだということはわかっています。本番は何か上手に弾けるんじゃないか? とか、みんなの前で恥だけはかきたくない、とかいろんなことを考えてしまうから怖いんだと自分では思っています。最近はその上手くいかなかったことからしか、次への教訓が生まれないので、そういう失敗があるのなら、それは天からの恵みだと思って臨みます。でも怖いです。

 
・バッハの無伴奏曲6曲×6=36曲のうちで、山本先生のベスト1はどの曲ですか?

バッハの36曲の中のベストはどれもそれぞれ良いですし、決められませんが、強いていえば5番のプレリュードでしょうか。もしくは6番のサラバンドでしょうか。

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甲信地区・北沢加奈子先生クラス 

弓を切り返す時に雑音が入ってしまいます。圧力や弓の向きなど工夫したのですが、なかなか上手くできません。何かコツなどあったら教えてください。

先日の「おうち夏祭り」でも少しその事に触れましたが、弓を返す時は決して力を入れず、身体を使って弓を返す事を試してみてください。ダウンからアップに返す時は身体がまず左に動いて最後に弓をアップに返す、逆身体が右に体重が移動してからダウンに返すという感じです。試してみてください。わからなかったら北沢先生に聞いてみてくださいね。

 
山本先生、さいきん あたらしい曲を いっしゅうかんで おぼえるれんしゅうをしています。はやく おぼえられるほうほうはなんですか。

1週間で覚えようとしてるなんてすごいですね。それより早く覚えたいのかな?  そうしたら、その新しい曲を何度も聴き、そしてゆっくりと何度も同じ曲を弾くと良いと思います。そしてなんとなく覚えたら、CDと一緒に弾くと覚えられると思います。試してみてください。

 
たくさんある楽器からどうしてチェロを選んだのですか?
チェリストになろうと思ったのは、どのようなきっかけですか。

チェロを選んだのは、最初に弟がヴァイオリンを始めていて、僕も何か違う楽器がやりたいと思っていたんですが、その時にスズキ・メソードにチェロの教室があると知ってやり始めました。
チェリストになりたいなと思ったのは、バッハ作曲の「2つのヴァイオリンのための協奏曲」を聴いて、感動して、音楽の仕事をしたいなと高校生の時に思い、音楽大学に行きたいと思うようになってからですね。

 
つよい音がどうやったら出ますか?                 

弓をできるだけ早く動かすと大きな音が出ます。だけど、力を入れると音が汚くなったりするので、できるだけ力は入れないよいうにしてほしいと思います。

 
キラキラ どうすれば楽しく弾けますか?
メヌエット第2番 後半の部分はどうすれば、うまく弾けますか?
ベートーヴェン 長い音とかどのようにすれば、きれいにできますか?
白鳥     はじめの音は、どのようにすれば、きれいにできますか?
                                  

キラキラ星は一緒に弾いてるピアノの伴奏を聴きながら弾くと楽しいと思います。メヌエットの後半は暗くなりますよね? 前半とはまったく違う景色を表すようにしてほしいと思います。そうすると前半との差が出て上手く弾けるようになると思います。長い音はダウンひと弓で30秒間弾いてられますか?30秒が難しかったら20秒でも良いです。それをとにかく同じ音の大きさで保つ練習をしてみてください。途中で止まりかけたりかすれたりしないようにやってみてください。白鳥の最初の音はまず自分でどんな音で弾きたいかを頭で想像してから弾いてください。それはCDの誰かの音でも良いし、こういう音で最初の部分を弾きたいと強く思ったり、想像したりすることが大事だと思います。

 
長い曲を弾く時に、大きな音を出そうと思うと、腕が痛くなるのですが、楽に弾くことができるようになるには、どのような練習をすればいいですか?

大きな音を出そうと思って腕が痛くなるのは、多分変な力が入っているのではないかと思います。楽に弾けるコツは残念ながら僕も知りたいくらいですが、弓のスピードを早くすると大きな音が出ると思います。開放弦で弦の振動を良く見て弓を早くしていってみてください。そうすると力を入れなくても大きな音が出せると思います。そうすると全体的に少し楽になると思います。

 
ベートーヴェン  きれいにひくコツを教えてください。

きれいに弾くには、平林君の頭の中でまずきれいな音や音楽を想像している事が大事だと思います。音を出す前に、まずきれいな音、ベートーヴェンのメヌエットを想像してから弾いてみてください。

 
キラキラ 左利きで弓が持ちにくいのですが、どのようにしたらいいですか?

左利きでも右利きでもあまりそれは関係ないと思います。僕の友達でも何人か左利きの人がいますが、みなさんきれいな弓の持ち方をしていますから、とにかく早く自分の持ちやすい持ち方が見つかる事を望んでます。

 
どうやったらドレミとかをかんたんに覚えられますか?(読譜)

こればかりは何度も繰り返しドレミファで歌ってみる事が必要だと思います。何度も何度もやっているうちに、いつの間にか歌えるようになってると思います。

 
チェロの練習で、「気をつけること」をずっとつづけるにはどうすればいいですか。ビブラートをうまくかけるにはどうしたらいいですか。        

練習は1日に長く練習する事よりも、少しでも良いので必ず毎日楽器を弾く事が大事かなと思います。とにかく短い時間でも集中して毎日練習する事が大事かなと思います。ビブラートは先日の「おうち夏祭り」で言いましたが、その事を北沢先生にもう一度教えてもらってください。

 
ベートーヴェン  ぼくは、左指のいどうが苦手です。この曲もいどうがけっこうありますが、どうすればすばやく動かせますか。             

素早く移動させようとしすぎるとどうしても力が入ってしまうので、ゆっくり確実に音程が取れるように練習してみてください。そしてメヌエットの曲のテンポにあった移動のスピードを目指してください。

 
白鳥の美しいビブラートのかけ方を教えてください。

白鳥の美しいビブラートはまだ僕も絶対にこのビブラートと決まっている訳ではなくて、まだ悩みます。美しいビブラートはもちろん存在すると思いますが、僕がお願いしたいのは、その曲にぴったりなビブラートを探し出すことです。白鳥の場合はビブラートが目立ってしまわない方が良いと思うのです。なので基本的にはゆっくりかけたビブラートが良いかと思います。曲のテンポによってビブラートの速度は変わってくると思いますが、白鳥のようなゆっくりな曲はそのゆったりしたテンポに合ったビブラートをかけてみてください。それが多分美しいビブラートになるはずです。

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甲信地区・塚尾桃子先生クラス 

山本先生はこどものころ、なんのきょくがひきたかったですか?ぼくはヴィヴァルディの2つのためのコンチェルトがひきたいです。
きょうの給食はレバーといものケチャップあえでした。おいしかったです。山本先生は何の食べ物(給食)がすきでしたか?

子どもの頃、ヴィヴァルディの2つのチェロのためのコンチェルトを全国大会だったと思いますが、弾く予定で練習したのですが、僕の先生の中島先生が1楽章だけと言ってたのに会場に行ったら3楽章も弾かなくてはいけなかったみたいで、結局弾けませんでした。そんな辛い思い出があります。僕はエクレスのソナタが弾きたいとずっと思っていました。今の指導曲集には、まだエクレスはあるのかな?
給食はパンが出ることが多かったですが、週に1回か2回ご飯が出る時が楽しみでした。カレーが昔大好きだったので、カレーの日は本当に嬉しかったです。

 
どうしたら真ん中(弓の真ん中、指板と駒の真ん中)で弾けますか?

この真ん中で弾くことはとても難しいと思っていました。どうしても雑音が出ないようにと思っていると指板の方ばかりで弾いてしまいますし、なかなか真ん中の方で弾き続けることは難しいですね。その真ん中で弾いた時の音をよく覚えておいて、耳で聴いてその音が出せるようになると良いですね。「この音が出てる時は真ん中で弾けている時だな」というように出ている音で、それが判断できると一番良いかなと思います。まずはその真ん中で弾いている時、指板で弾いている時、の音の違いを自分で弾いてみて覚えるのが良いかなと思います。

 
ベートーヴェンのメヌエットで、4の指(小指)のビブラートがうまくかからないのですがどうすれば上手にかけられますか?

昔は僕も4の指のビブラートが一番かからないと思っていたのですが、実は一番かかりやすいのが4の指なんです。先日の「おうち夏祭り」で左手の親指からビブラートをかけてみることをオンラインでお話ししましたが、その親指から一番遠いのが小指で、親指を揺らすと一番かかるのが小指なんですよね。ひょっとしたらまだ指の力がそんなに大人のように強くないかも知れないので、無理はして欲しくないなと思います。かけようとがんばり過ぎてしまうとビブラートが速くなってしまうし、絶対に速くならずにゆっくりとビブラートはかけるようにしてくださいね。

 
曲のことではないのですが、子どもはヘソを曲げると一切何もしなくなってしまうので、どうしたら気分良く練習を続けることができるのでしょうか?アドバイスあれば、聞きたいです。

普段の毎日を当たり前ですが、存じ上げないのでなんとも言えませんが、僕も子どもの頃はやる気がなぜかある日も、やりたくない日もありました。あまり乗り気じゃない時に練習しなさい!と言われる時が一番嫌だった記憶があります。「~の曲、良い曲だから聴かせてよ」とか「この前のレッスンでいい音が出たからその音もう一度聴かせて」とか前向きなことを言うと喜ぶのかなと想像します。でもそんな簡単なことではないのかも知れませんね。ごめんなさい、こんなことしか言えなくて・・

 
ぼくは、ぶたが好きです。山本先生は小学校4年生くらいの時、チェロ以外で何が好きでしたか?

ぶたが好きなんですね。ぶたを見るのが好きなのかな?それとも食べるのが好きなのかな?僕は小学校4年生の頃はドッジボールと野球が大好きで毎日やってました。その二つは夢中でしたよ。

 
白鳥でポジション移動をする時に指がスムーズに動きません。どうしたら良いですか?

ポジション移動する時は一瞬力が抜けていないとなかなかスムースに行きませんよね。なのでポジション移動した後の音で指がストンと止まるようなイメージで途中で押さえている指の力が抜けるといいかなと思います。

 
指を早く動かす練習方法を教えてください。

指を早く動かす練習方法ですかぁ。。なかなか説明が難しい質問です。さくらさんの左手の親指の位置はどこにありますか?第1ポジションで1234と全部の指を押さえて、その時に親指がちょうど1の指の下くらいにあると指は少し早く動くようになると思います。もしそこに親指があるとしたら、全部4本の指を押さえていて、そこから指を4から順番に離すことが早くできるようになると指が早く動くようになると思います。押さえるよりも離していく方が人間遅いので、離していく時に指を早く離す練習をするといいと思います。

 
早いところを弾くときに、しばんにいかないようにするにはどうしたら良いですか? 

指板のところで弾く音と、もう少し真ん中くらいで弾く時の音の違いをまず知って欲しいなと思います。そして、音を聴くだけで「あ、これは指板の方の音だ」とか「真ん中で弾いてる音だ」と見なくてもわかるようになることが大切だと思います。その違いを耳でわかるようにしてみてください。

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東海地区・中島 顕先生クラス 

体を使って弾くことがなかなかできません。良い方法をがあれば教えてください。

体を使ってなかなか上手く弾けないとのことですが、僕の想像では手だけで必死に弾いてしまっているんじゃないかな?と想像しています。体を使う時は左右に動かすのがいいとは思いますが、無理に動かすのではなく、音を出す直前に体から動かして最後に弓が動くイメージを持つといいと思います。中島先生にそれを見ていただいてください。

 
弓先にどうしたら力が入りますか。

弓先はどうしても音が小さくなってしまうので、力を入れたくなりますよね。僕も子どもの頃はそう思っていました。でも力を入れるのではなく、腕の重みを弓に乗っけていくイメージで一度試してみてください。決して力を入れようとしないで、腕の重みをかけていくことに挑戦してみてください。

 
おやゆびどうしたら力が入りますか。

この質問は「おうち夏祭り」でも取り上げさせていただいたと思いますが、決して親指だけに力を入れるのではなく、5本の指で置いてある弓を拾う感じでいつも持てるといいですね。とは言え、すぐにそれは難しいかも知れませんが、毎日それを思って練習することが大事かなと思います。

 
チェロで何が一番難しかったですか?
白鳥でビブラートを止めないためにはどうすればいいですか。

チェロで一番難しかったことですか。そうですね、やっぱり力まずに弾くことが一番難しかった気がします。今でもそれは難しいと思っています。白鳥でビブラートを止めない方法ですね。先日の「おうち夏祭り」でも少しそのお話をさせてもらいましたが、次の音は必ず押さえているか、準備ができているかが大事な事だと思ってます。ビブラートがその指その指にかかっているのではなく、腕全体でかかっているといいかなと思います。

 
白鳥でポジションが変わるとき、変な音が出てしまいます、どのような練習方法が良いでしょうか。

ポジションが変わる時の変な音と言うのはグリッサンドのことでしょうか?それとも音が悪くなったりすることでしょうか?もし音が悪くなったのでしたら、ポジションが変わる時に左手に力が入っている可能性があります。もちろん何もなくポジションを移動することはできませんが、できるだけ左手が自然に移動できると、右手も変な力が入らずに弾けると思います。なるべく両方の手に力が入ることなくポジション移動できることを試してみてください。

 
ベートーヴェンのメヌエットを演奏するときに、移弦の動作が腕全体を動かしてしまい、上手肘から先を使えません。体のどこの力を抜けば手首が柔らかく使えますか。

移弦は隣の弦への移弦でしたら、実はそこまで距離がないんですよね。隣の弦へ、と思うだけで大袈裟に右手を動かしてしまいがちですが、例えばA線とD線を一緒に弾いて少しずつどちらかの弦に移動すると案外そんなに動かさなくても移弦ができます。それを一度確認してみてください。そして腕全体というより、肘より先を動かすといいかと思います。手首を柔らかくと思うと、手首だけが柔らかくなってしまうのであまりそれは思わない方がいいかと思います。腕全体をしなやかにしようと思うことが大事だと思います。肩から指先までを一本のロープのようにできるのが理想ですが、とても難しいです。でもそれをイメージしていることが大切かなと思います。

 
ベートーヴェンのメヌエットで所々弓を使いすぎてしまうことがあります。何かいい練習方法はありませんか。

弓を使いすぎることは悪いことではありません。それはとても逆にいいことだと思います。でもその使い過ぎて音がかすれてしまったりするのは良くないですね。お母様でもお父様でも、あるいは自分でできたら、ダウンのひと弓で20秒数えるぐらいゆっくりの弓のスピードで練習してみるといいかも知れません。そしてそれを今度は15秒数えたり、5秒にしたり、いろんな弓のスピードで弾けるようになるといいですね。

 
キラキラ星毎日何回お稽古しましたか。                 

もう45年くらい前のことなので、あまりよく覚えていませんが、毎日はしなかったかも知れないですね。でも1週間に5日か6日はお稽古したと思います。

 
長い曲になると最後に指や手がつかれたり、音がかすれてくることがあります。このことのかいぜん方法はありますか。

僕もいまだに長い曲は指や手は疲れますよ。自分ではそういう時に、力が入っているんだなと思います。なのでできるだけ無駄な力が入らないようにと常に思うことが大事だと思います。とても難しいですが、その疲れた時にもう一回無理してその曲を弾いたりすると力も入らないので、その力が入らない状態を覚えるといいと思います。なので、何度も弾いて、もう弾けないというぐらいまで一度弾いてみてください。

 
ずっとワンボウスタッカート(アップ)が苦手です。うまく歯切れの良い音にするためのコツを教えてください。

ワンボウスタッカートはとても難しいですね。僕も最初の頃は全然できませんでした。ただ、続けてワンボウスタッカートをやるのではなく、ゆっくりと一音弾いたらすぐ止まって、また一音弾いたら止まって、というのを繰り返して何度もやり、そして出来たら次は少しだけテンポを速くしてまた一音弾いたらストップ、そしてまた一音弾いたらストップ、という練習を繰り返してみてください。どんなに遅くてもどんなに速くても、それの連続ですから。試してみてください。

 
どのくらい毎日お稽古していましたか。

そうですね、子どもの時はそこまで長い時間練習したという記憶はありませんが、最近は4時間とか5時間くらいだと思います。

 
中学生の頃は1日どのくらい、お稽古していましたか。

中学生の時はちょっとサボっていました。その頃はバスケットボール部に入っていて、それに夢中で、発表会があったり、合宿があったりするとがんばって練習したりしましたが、毎日すごく長く練習しませんでした。

 
練習したくないときはどうしていますか。

難しい質問ですが、どうしても練習したくない時はしなくてもいいと思います。でもしたくない日でも、10分でも15分でもいいから楽器を触るとことはして欲しいなと思います。ご飯を食べる時にお箸を持つと思うけど、それは毎日何も考えずに使ってるからお箸でご飯が食べれるようになったんだと思いますし、チェロもそうあって欲しいと思っています。

 
なぜチェロが好きになったのですか。

僕が子どもの頃はCDではなく、レコードというものがありました。それでフルニエと言う昔のとても有名なチェリストのレコードを聴いて、こんないい音がするのかと思ってなんとかそう言う音が出したいなと思ってから好きになりました。

 
なぜチェロを始めたのですか。

弟が小さい時からヴァイオリンをやっていて、僕も何か楽器がやりたいと思ったのですが、同じ楽器は嫌で、何か違う楽器はないかと聞いたら同じスズキ・メソードでチェロがあることを知り、チェロをやり始めました。

 
大変な時どうしていますか。

大変な時と言うのは曲が難しい時でしょうか?それとも忙しい時でしょうか?もし曲が難しい時だと、ひたすら練習するしかなくて練習しています。いろいろやることがあって大変な時であれば、時間をきめて今日は1時間だけ集中して練習しようとかしています。

 
なんでチェロの先生になったのですか。
音程をうまくとるにはどうしたらいいですか。

チェロの先生になったのは、今まで中島先生を始め、いろいろな先生に本当に多くのことを教えてもらって、それをやっぱり若い人たちに伝えないとあまりにもったいないし、やっぱり僕がそこで学んだことをとにかく伝えないとと思ってから教えるようになりました。
音程が取れる方法は僕も知りたいです。ただ、上手く音程が取れない部分を自分の声で歌ってみるといいと思います。それはドレミでもいいし、ハミングでも良いですので、歌って歌えたらそれを頭に浮かべながらチェロを弾いてみると音程が取れた所、取れなかったところがはっきりすると思いますので、そこを何度も練習するといいと思います。

 
移弦が上手になりたいです、どうすればいいですか。

移弦は深刻に考えない方がいいと思います。隣の弦ですから、例えばA線とD線の開放弦を一緒に弾いて重音を出して、そこからほんの少し動かすだけでその重音からどちらかの弦の単音になると思いますが、その少しだけ動かした量で移弦はできると思うのです。なので、弦が変わる時にどれくらいの動きでできるのかを一度ゆっくり実験してみてください。

 
山本先生は現役生最後のコンサートで何を演奏しましたか。

違うかも知れませんが、発表会でハイドンの協奏曲の2番のD durを弾いたような気がします。その時に始まってすぐに弦が切れて引っ込んだことを覚えています。それが最後だったかなと思います。違うかも知れないので中島先生に聞いてみてください。もっと覚えていないかも知れませんが。

 
どうしても思うようにならなかったり、気分がのらないときはどうしますか。

そうですね、気分が乗らない時はどれだけ練習してもあまり上達しない時なので、練習は短い時間でやめます。でもできないことは毎日少しでもやっておかないとなかなかできるようにならないので、その部分だけは弾いています。

 
れんしゅうでしっぱいするとないてしまいます。せんせいもちいさいときなきましたか。

泣いちゃうのかぁ。僕はあまり泣かなかったと思いますが、泣くぐらい悔しいと思ったり悲しくなることは決して悪いことだと思っていませんよ。

                
「保護者より」  
練習の時基本的な事、例えば弓をまっすぐ!とか注意すると怒ってしまいます。言いすぎないように気を付けているのですが つい つい ・・・あまり多く注意しない方がいいですね。娘は小学校3年生です。

そうですね、もちろん弓は真っ直ぐなのが望ましいですけど、まだ小学校3年生ですからねぇ。真っ直ぐはもちろんそう願いたいですけど、「良い音を出してね」とか「もっと良い音出るんじゃない?」ということをお子さんにお願いすると怒らないかも知れません。僕は甘いのかも知れませんが、「さっきより今の方がいい音が出たけど、その時は弓が真っ直ぐだったね」とか音の良さから基本的なことができてくるのが一番耳の訓練にもなると思いますし、そこまで娘さんも怒らないかなと想像します。

 
息子が中学生になり、一人でおけいこするようになり、何も助言(小言?)もできず、もどかしい日々が続いています。やはり先生のお父様もそのころは見守り専門でいらっしゃいましたか。

中学生になった時のことはそこまでクリアに覚えているわけではありませんが、たまに父親には「ちょっと今度の曲弾いてみてよ」とか言われたような気がします。そして割と偉そうに「まだまだだな」とか言ったりしてました。何がまだまだだったかは謎ですが、たまに聴かせてと言うのはいいかも知れませんね。でもそう言うお年頃ですから、それも恥ずかしがって嫌がるかも知れませんけどね。たまに漏れ聴こえて来る息子さんのチェロを、本当でも嘘でも「最近なんかいい音になったね」とか言ってみるといいかも知れませんね。

  
重音を綺麗に弾くにはどうすればいいですか

重音はまず音程が良いことが求められますが、その二つの弦を弾く時に50対50の割合がいいのか、40対60くらいが良い響きがするのか、その2本の弦の割合を試してみるといいかと思います。多くの場合、重音の下の低い音を60%にして上の音を40%くらいにするといい響きになると思います。

 
曲を弾きこむ際に何を勉強するのですか。作曲家のこと、時代背景や地域。その他に自分の独自性を加えていくプロセスは?

弾き込む時ですか。そうですね、もちろん作曲家のことやその曲が書かれた時代背景や地域的な歴史を知ることも曲を理解するには必要だとは思います。でも自分の想いや独自性をあえて入れようとするより、作曲家の楽譜に書かれていないメッセージはどんなことなのかを探ることが大事かなと思います。個性は本当に僕は大事だと思っていますが、作曲家のメッセージをちゃんと捉えて弾き続けることによって、滴り落ちて来るものが個性なんだろうと思っています。でもあまりバッハはこう!とかベートーヴェンはこうしなきゃいけない!を求め過ぎても苦しくなるだけだと思いますので、みなさん若いですから、まずは好きなように弾いて、それから削っていってもいいかと思います。

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関西地区・原 力海先生クラス 

原先生から、山本先生はネコちゃんを飼っていると聞きました
・お名前はなにといいますか
・どんな色のネコちゃんですか
・男の子ですか、女の子ですか
・何才ですか
・普段先生とネコちゃんは何をしていますか

名前は「さくら」と「チョコ」の2匹です。一匹は黒猫で、もう一匹は白に銀色(グレー?)の毛が混じっています。二匹とも男の子ですよ。黒猫の方が3歳半で、白い方がちょうど9月で3歳です。普段は僕が触ったり抱っこしたりするのですが、黒猫の方はなぜか僕に全くなついてくれなくて、触るだけですごく怒ります。白い方は遊んでくれるのですが、寄って来るのはご飯をあげる時だけです。なのでちょっと寂しいです。

 
①好きな作曲家は誰ですか?
②小さい頃は1日どのくらい練習していましたか?
③コンクールの前はどのようにして心を落ち着かせていますか?
④小さい頃の習い事は何でしたか?

好きな作曲家はたくさんいますが、バッハとベートーヴェンは特に好きです。ブラームスも好きですけどね。小さいころはそんなにたくさん練習した記憶がないのですが、発表会があったりするとがんばって練習した記憶はあります。コンクール前はやっぱりひたすら練習して、心配なところができるだけ少なくしようとしていました。すべて完璧だということは僕にはなかったので、いかにコンクールでは家と同じように弾けるかを目指していましたね。小さい時はお習字とか今はないかも知れませんが、ソロバンは習いました。どちらも全然だめでしたけど。あと公文算数教室に行ってました。それは楽しかったです。

 
チェロの曲で1番好きな曲は何ですか?

一番好きというのはなかなか難しいですね。たくさんいい曲がありますからね。その中でもやっぱりバッハの無伴奏チェロ組曲とドヴォルザークのチェロ協奏曲は本当に好きですね。

 
私はまだ弾いたことはないのですが、白鳥が大好きです。先生は白鳥を弾かれる時は、白鳥のどんな様子を思いながら演奏されてますか?

白鳥は本当にいい曲ですね。僕も大好きです。この質問、先日の「おうち夏祭り」でもお答えさせてもらったと思いますが、白鳥が水の上を滑るように泳いでる風景を想像して演奏しています。とても優雅な泳ぎ方になるべく近くなるように弾こうと思っています。

 
4巻1曲目のプレヴァールのアレグロについて、「最初の重音はどうやって弾いたらかっこよく聴こえるか?」を聞いてみたいそうです。この重音、かなり気に入っていてうれしそうにおけいこしてますが、「もっとかっこよく弾きたいねん」だそうです。

5歳でブレヴァールかぁ。。敵わんな。とはいえ、とにかく楽器を響かそうと思って弾いて欲しいと思います。ドソミドーと弾いて次のソレシーを弾くまでギリギリまでミドーを弾き切って素早く弓を戻してソレシーを弾けるとカッコイイかと思います。それか「これカッコええやろ!」と思う冒頭を自分で見つけて欲しいなと思いますよ。

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