どの子も育つ 育て方ひとつ
スズキ・メソードでは、能力は生まれつきのものでなく、「育てる」ものだと思っています。良い音楽を聴く環境づくりも大切なこと。家族や先生、お友だちとの関わりの中で育てられていくのです。そして、赤ちゃんが毎日繰り返し耳にしている言葉を、いつの間にか話せるように、楽器の演奏を学ぶ上でも、自然に子どもたちの力を引き出してゆく、それがスズキ・メソードです。
そのため、スズキ・メソードでは、子どもの「やってみたい」という気持ちを大切にしています。「チェロが好き!」「チェロをやってみたい!」そこから自主性が生まれ、教室やお母さんとの家庭でのレッスンを通して、集中力や忍耐力が養われます。「大きなステージで演奏してみたい」などの目標に向かっての毎日の積み重ね、そして到達した時の達成感は、音楽を通して育つ感性とともに、人間形成にも大きな役割を果たします。
チェロは、とても素敵な楽器です。子ども用には10分の1サイズからあり、3歳ぐらいからレッスンが可能です。一人で弾いても合奏しても楽しめるチェロを学んでいく中で、チェロならではの音色の奥深さや音楽の本質に触れることができます。さあ、チェロを始めてみませんか。
創立75周年を迎えるスズキ・メソード
創立者の鈴木鎮一がスズキ・メソードの礎となる松本音楽院を開設されたのが1946年のことです。東京や大阪のように焼け野原にならなかった松本に、新たに文化の松明(たいまつ)をかざす人々が結集しました。そして、松本を起点に、スズキ・メソード(才能教育運動)は東へ西へ、北へ南へと広がり、世界にまで到達しました。
「どの子も育つ 育て方一つ」 そこには、大きな価値観の変革があり、自分たちにもできるという大きな期待感がありました。育て方は、親次第であり、先生次第であり、私次第という続くスズキ・メソードの有名なフレーズに、誰もが共感したのです。その共感は75年を迎える今も、少しも色褪せません。脳科学のいろいろな分野で、スズキ・メソードの実践してきたことが、明らかになってきました。